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(3)魚に対する海藻粉末の飼料効果

いわし

1.海藻飼料の特徴

地球上のあらゆる栄養を吸収し、光合成により育った海藻は、すべての生物が必要とする豊富な各種ミネラル、微量要素、ビタミン、アミノ酸を含有しており、必要不可欠な飼料添加物であると同時に貴重な栄養源でもあります。

陸上植物には消化障害物質などが散見しますが、海藻には有害物質などがほとんどなく、安心して利用できるものです。(一部海藻には砒素などが検出されますが、危険とされる濃度ではありません)

また陸上で育った植物よりも海中で育った海藻のほうが飼料として魚の生理上良いことがあげられます。

近年では自然の産物である海藻に含まれる免疫賦活物質注目されており、世界中の養殖場で広く利用されています。

特にノルウェーにおけるアトランティックサーモンの養殖場での海藻粉末の使用は良く知られており、またそのサーモンの味のよさは抜群の高い評価を得ています。この他、天然の栄養補給源としても重要視されています。

2.使用される海藻の種類

今日広く使用されている海藻粉末は、栄養面、供給面、価格などの観点から褐藻類が主体です。特にノルウェー産の「アスコフィラムノドサム=商品名アスコシーグリーン」の需要がもっとも多く、次いでチリ産の「レッソニア」、南アフリカ産の「エクロニア」が利用されています。

3.飼料への添加率

魚種によって異なりますが、通常は1~5%ほど飼料に混ぜて使います。
あわびの飼料への添加率は50%です。

4.対象魚種

養殖されている魚種は肉食もしくは雑食性が多いですが、種類にかかわらず飼料に練りこむことでお使いいただけます。

タイ、ハマチ、カンパチ、トラフグ、ヒラメ、シマアジ、クルマエビ、ウナギ、アユ、コイ、ドジョウ、アワビ、ウニ、ゴカイ

5.使用効果

その他にも数々の報告あり。安全性および食味に対する消費者のニーズが高まるに伴い、天然物である海藻粉末の需要は増加すると考えられています。 上記以外にも実に広い範囲にわたっていろいろな効果があります。どうぞじっくりと腰をすえて魚に与えてみてください。

6.現場での上手な使い方

マッシュに混合、またはモイストペレット造粒機の中へ直接配合して使われるのが一般的です。

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