「購入した乳酸カルシウムの使用についてですが、 水に溶かすと白い沈殿物が発生します。 この沈殿物は何なのか、また上手な溶かし方などありましたら、教えていただきたいです。」
というご質問をいただきました。
乳酸カルシウムは非常に水に溶けやすい物質ですので、沈殿物が発生することはないのですが、その沈殿する理由を探ってみました。
乳酸カルシウムは溶解性が高く完全に水に溶けます。
SDSより:溶解性:7.3 g/100 ml(20℃)
これによりますと100mLの水に7.3gまでは溶けますが、それ以上入れても飽和して溶けない部分が残ります。
これがその沈殿物でしょうか?
解決策としては、水温を上げてみてください。
水温50℃では24.5gまで溶けることとなっております(SDSより)。
次に、「溶解率を超えているのではない」場合を考察します。
乳酸カルシウムは水に溶かすと、乳酸とカルシウムに分離して浮遊します。
このカルシウムは水溶性ですので、乳酸カルシウム水溶液を散布することで即効性があるわけです。
ところが浮遊しているカルシウムはほかの物質とくっつきやすいのです。
乳酸カルシウムを溶かす溶媒が水ではなく、他の肥料であった場合…
例えば、窒素8-リン酸8-加里8のよくある液肥など。
このようなリン酸を含む肥料と混合すると、カルシウムはすぐにリン酸と結合してリン酸カルシウムとなり沈殿してしまいます。
沈殿したカルシウムは肥料として効きません。
このように、カルシウム肥料はリン酸と結びついて効かなくなるので「混合せず」「単用」が基本です。
では、このように沈殿してしまったらどうしたらよいか?
捨ててしまう?
いやいや、それはもったいないです。
このように沈殿してしまったら、クエン酸を加えてみてください。
あら不思議!
みるみる沈殿物がなくなりました。
この液体、リン酸とカルシウムとクエン酸が入った優秀な肥料と相成りました。
捨てないで使ってくださいね。
じつは当店で人気の「リンカルパワー」という肥料。
この原理を生かして作られた肥料で、リン酸とカルシウムが同時に効くという優れモノ。こちらもお試しください。
乳酸カルシウム水溶液に
↓
第一リン酸加里を添加
↓
沈殿物発生
ここにクエン酸投入
↓
沈殿物消える
《ポイント》
・乳酸カルシウムは水に溶けやすいのでよく効く
・リン酸を含む肥料と混合するとカルシウムが沈殿してしまい効かない
・そういう時はクエン酸を加えることで沈殿物は消え、効く肥料となる
