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[327]キトサン粉末を酸に溶かす方法

キトサン粉末はそのまま土壌に混和しても効果があります。

例えば以下のような効果が認められています。

ダイズ…乾物量増加、さや数増加、分岐数増加、収量増加
コマツナ…カルシウム吸収増加
ニンニク…球重増加、品質向上
トマト…収量増加
ニンジン…生育促進、根こぶ病防止

キトサンの土壌混和がどうして効果があるのかはよくわかっていません。
キトサンは酸には溶けますが水には溶けませんので、そのままの形で根が吸収できるとは考えにくいのです。
おそらく根酸の働きでしょうか。

上記の例のようにキトサンはそのままでも効果は認められますが、できれば酸に溶かして使ったほうがより効果があります。

キトサンは希酸に溶解する特長があり、使う酸は有機酸でも無機酸でも大丈夫です。

溶解可能な酸は…

酢酸(食酢)、乳酸、塩酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸(ビタミンC)、グルコン酸、ギ酸、アジピン酸などです。

※硫酸とリン酸には溶けません。

例えば、低分子キトサン(FL-80)1gを100gの純水に溶かして1%溶液を作るとします。
その場合に必要な酸の量は以下の通り。

酢酸:0.3g
乳酸:0.4g
塩酸:0.13g
クエン酸:2.0g
リンゴ酸:0.8g
アスコルビン酸:0.8g
グルコン酸:1.5g

これで見るとクエン酸は意外と量を必要とします。
経済的なのは酢酸、リンゴ酸、アスコルビン酸です。

溶かし方ですが、溶かす順番があります。
最初に水とキトサン粉末を混ぜて拡散しておきます。
その状態に酸を加えます。

順番を間違えて酸を加えた水をキトサン粉末にかけてしまうと、かかったところからゼリー状に固まって、そのあとの溶けが遅くなりますので、注意してください。

溶かす酸によって、できるキトサン溶液の性質も変わります。
生育にもいろいろな影響があると考えられますので、いろいろお試しになってみてはいかがでしょうか?

キトサン粉末一覧
溶媒にクエン酸
溶媒にアスコルビン酸
リンゴ酸もあります。

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