ナスやトマト農家さんは青枯病で困っている方が多いです。
青枯れ病はトマトやナス等のナス科植物を筆頭に地上部が急速に萎れて、植物が青々としている状態でも枯死するため、この名が付いています。
病原菌は細菌である青枯病菌。
農薬がなかなか効かず、地中に何年でも生きて繰り返し病害をもたらす厄介な病気です。
青枯病についてはこのコラムの232回で述べております。
内容は、微生物相を改善し、青枯病の原因菌を抑えるというもので、微生物資材トーマスくんを使った病害軽減策を提示しました。
今回は、微生物その改善のみならず、アミノ酸で抑える方法があるので述べたいと思います。
そのアミノ酸成分は「ヒスチジン」
青枯病菌を接種した根をアミノ酸の一種であるヒスチジンに浸漬。
その後定植したところ青枯病の発病抑制効果が認められたとのこと。
–引用ここから–
アミノ酸の一種であるヒスチジン等をトマトに与えると、難防除病害である青枯病の発病が抑えられることを発見しました。
ヒスチジンには青枯病菌を直接殺菌する効果はなく、植物が本来持つ病害抵抗性を高めることで発病を抑えます。
作物の病害抵抗力を利用した青枯病防除剤の素材として有望です。
–引用ここまで–
引用元:農研機構
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nias/072039.html
そのほか、アルギニンやリシン等のアミノ酸も同様に青枯病発病抑制効果が認められています。
#海藻に多く含まれるアミノ酸
アミノ酸は農薬のように病原菌に直接作用するのではなく、植物体に作用して免疫力を高めるようです。
#まさにバイオスティミュラント!
このヒスチジンというアミノ酸を含むお勧めの肥料はパナケアです。
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#L型アミノ酸でないと効果が無いらしい
注意すべきは葉面散布では効果がないとのこと。
アミノ酸肥料を根に浸漬して植えるか、土壌混和で試してみましょう。
《ポイント》
・青枯病にはヒスチジンというアミノ酸が効果があるとされる
・ヒスチジンは直接病原菌に作用するのではなく植物体に免疫力を付ける
・青枯病対策としては土壌微生物環境を整えるとともにアミノ酸を土壌混和する