[19]有機石灰とは?

そろそろ秋の種播きの季節です。秋冬野菜にはおいしいものが多く、また成長も早いので、播種前にしっかり土壌を作っておくことが大事です。種を播いても酸性土壌だと発芽率が極端に落ちるからです。

酸性土壌の中和には昔からよく消石灰が使われます。消石灰はアルカリ性なので土壌の酸性度を中和する働きがありますが、中和の段階でガスを発生しますので、播種・定植前にはその中和が完了していなければなりません。消石灰は少なくとも種を播く2週間前に播いておく必要があります。

農家さんのように毎年のスケジュールが決まっている場合は忘れることはありませんが、家庭菜園の場合はとかく忘れがちで、消石灰を播いたのでは間に合わないこともよくあります。

そんなときは、有機石灰をお奨めします。有機石灰はカキホタテの貝がらや卵の殻を粉砕して作られた動物質由来のカルシウムを主成分とした石灰(土壌改良剤)です。

有機石灰は、消石灰や苦土石灰と違い、酸性土壌を速やかにしかも穏やかに中和するので、撒いた後すぐに種まき・定植が可能です。しかも土中の有効微生物の活性化を促進するので土が固くなりません。土壌にプラスに働くため、作物の色艶、日持ち、栄養価にすぐれた効果が期待できます。

ところで、なぜ酸性土壌だと植物が育たないのか?それは肥料分のほとんどが金属だからです。金属は酸と結合して酸化します。酸の反応は結構激しい。酸化した肥料分は植物に吸収されることなく流出してしまいます。それを防ぐにはアルカリで中和する必要があるのです。酸性土壌の中和には安全で効き目が確かな有機石灰を使いましょう。


BG土づくりの元(有機石灰)

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