[54]読者Q&A『ニームオイルと木酢液の混合』

第54回

■読者Q&A『ニームオイルと木酢液の混合』

◆読者からの質問

害虫防除に、ニームオイルを検討中です。今まで木酢液を散布(+緑豊、碧露を混入)していたのですが、ニームと木酢液の併用、またはニーム水溶液に木酢液を混入して使用することは可能でしょうか?

◆たまごやの回答

お便りありがとうございます。
ニームオイルと木酢液の混合についてご案内申し上げます。

液体同士を混合するときには、二つの観点から注意します。
一つは、酸性度。
もう一つは効果の面です。

酸性度を注意するのは理科の実験でもご存知のように、酸性の液体とアルカリ性の液体を混ぜると中和しよう激しく反応し、ガスを発生します。反応時に液体がはねたり、発生するガスが有毒だったりすることもあるので注意を要するわけです。

で、ニームと木酢液の混合ですが、ニームはpH7.0(1%水溶液)で中性。木酢液は原液は強酸性ですが、中性の液体と酸性の液体は混ぜても反応しませんので、安全といえます。また木酢液は100倍以上に薄めれば酸性度は問題なくなります。

次に効果の面ですが、酸性度に問題なくても、混ぜることによって効果を打ち消し合うことがあります。

この点につきましても、ニームと木酢液の混合につきましては、問題ないと考えます。むしろ木酢液は、混ぜることによって相乗効果をもたらす、とも言われています。

以上結論としまして『ニームオイルと木酢液は混合しても問題ない』と考えます。

※混合するときは、原液同士を混合するのではなく、水溶液同士を混合するのがすべての面において安全です。

ニームで気をつけることがあります。

忌避効果とされる成分「アザディラクチン」は熱と紫外線に弱い物質です。従って、水溶液を作るときに、熱湯は使わないようにしてください。ニームオイルは固まるためどうしてもお湯を使いたくなりますが、その場合は60℃を超えないぬるま湯を使ってください。

また、紫外線に弱いので、保管の際には直射日光や蛍光灯があたる場所は避けてください。光のあたらない冷暗所に保管してください。鮮度がありますのでできるだけ一年で使い切る量をお買い求めいただくことをお薦めします。

補足事項:

・キトサン溶液と木酢液の混合…混ぜられますが、効果の面でお薦めいたしません。キトサン溶液は単独使用をお薦めします。

・キトサン溶液とニームオイルの混合…混ぜられますが、効果の面でお薦めいたしません。キトサン溶液は単独使用をお薦めします。

ニーム核オイル
木酢液
キトサン溶液

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