[462]カルシウム液肥はリン酸液肥と一緒には使わない

カルシウムは切らしてはいけない栄養分です。
人間でも骨格を形成する養分。
植物にとっても同じです。

特に、果菜類や果樹類は大きな果実を作りますので、カルシウムも大量に消費します。収量増大、品質向上にカルシウムは切らせません。

そのカルシウムですが、これを効かせるにはそのカルシウムが水溶性になっている必要があります。

個体のカルシウムはよく見ますよね。

貝殻、サンゴ、骨など…

これらは固形のカルシウムです。

固形のカルシウムはそのままでは生物は吸収できません。
動物は胃の中で胃酸で溶かし、水溶性のカルシウムにして吸収します。

植物には胃はありませんので、吸収はかなり困難です。
通常は、根酸や微生物の協力を得て溶かし、水溶性にして吸収します。

そのため、最初から水溶性になっているカルシウム液肥は重宝します。
そのまま散布できますし、植物体内で転流しにくいカルシウムを葉面散布で生長点にピンポイントで補給できます。

カルシウム液肥「硝酸カルシウム液肥」など安価で使いやすく、おススメです。

便利なカルシウム液肥ですが、注意点があります。

それは【リン酸成分を含む液肥と混合しないこと】

通常液肥にはNPK成分が明記されています。
※N=窒素、P=りん酸、K=加里

例えば、

住友液肥2号(実もの・根もの用N10-P5-K8)800ml

住友液肥2号

この肥料はリン酸Pが5%含まれている人気の肥料ですが、これをカルシウム液肥と混合するとあっという間にカルシウムが固形化し、沈殿してしまいます。

これは住友液肥のリン酸分とカルシウムが結合し「リン酸カルシウム」になってしまうからです。

リン酸カルシウムは強固な結合物ですので、簡単には溶けませんし、肥料としても効いてくれません。

なので、カルシウム液肥はリン酸分を含む他の液肥と混合しないで使いましょう。

どうしても使いたい場合は、希釈液同士を混合し、その混合液は使い切るようにしましょう。

潅水チューブや点滴チューブを使用した場合は、使用後の洗浄もお忘れなく!!

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