[637]石灰水を畑に撒くと調子が良い!?

先日、SNSの動画を見ていたら「石灰水を畑に撒くと調子が良い」というのが流れてきました。

内容はというと、カキガラ石灰をバケツに入れ、水を加えて1晩置く。
翌日にバケツにできた石灰水の上澄み液を畑に撒く。
この石灰水はカルシウムを作物に補給して、生育がとても芳しくなる、というもの。

実際にやってみておそらく良い結果が出たんでしょうね。

ですが、疑問点もあります。

カキガラ石灰

カキガラ石灰に含まれるカルシウムは炭酸カルシウム
炭酸カルシウムは炭素とカルシウムが強固に結合している物質で水には溶けません
#海に生息するカキの殻が水に溶けてしまっては用をなしませんよね

したがって、上記の方法でできた石灰水はカルシウムを含んでいるとは考えにくいです。
※微量には含むと思いますが。

で、この場合、より効果的な「石灰水」を作る方法があります。

バケツにカキガラ石灰を入れて水を加えるところまでは同じ。
そのあとに「お酢」を適宜加えてみてください。

お酢は高酸度のお酢がおすすめですが、手に入りにくいときは市販の食用酢で大丈夫です。

高酸度醸造酢15%

お酢に含まれる酢酸が、炭酸カルシウムの炭素とカルシウムを引き離し、酢酸カルシウムになります。
はがされた炭素は酸素と結合し炭酸ガスとなってプクプク蒸散します。
泡が出なくなった完成です。
#お酢の量は泡が出るくらいの量を入れます。

残った液体は、酢酸カルシウム液ですが、酢酸カルシウムは非常に吸収の良いカルシウム肥料として使えます。

土壌にそのまま撒いてもいいですが、カルシウムは植物体内で転流しにくいので、葉面散布がよろしいです。

効果の高い酢酸カルシウム。
ぜひお試しを!

《ポイント》

・カキガラは水には溶けないが酢酸には溶ける
・できた酢酸カルシウムは非常に吸収が良い
・酢酸カルシウムは葉面散布が効果的

《ご参考》
石灰水を作るときはカキガラではなく消石灰や苦土石灰を使うと、アルカリ水になり、それを散布することで病害予防になります。

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