[471]危険な消石灰

畑の残渣分解・酸度調整剤として古くから利用されている消石灰。
消石灰(別名:水酸化カルシウム)は白い粉末の石灰です。

ところが、この消石灰、目に入ると失明するくらい危険なのです。

消石灰は強アルカリです。
アルカリはたんぱく質を溶かします。
なので、畑では酸度の矯正の他【残渣の分解】にも役立ちます。

#アルカリ温泉に入ると肌がつるつるになるのは肌の角質がアルカリで溶けているから。

しかし同時に、目に入ると目を溶かしてしまい、化学火傷を起こし失明しかねません。

学校の運動会の時に使う「ラインマーカー」昔は消石灰でした。
しかし、今は安全な炭酸カルシウムに変更されています。
学校でも多くの事故があったのでしょう。

とはいえ、酸度調整や残渣分解には必要不可欠な消石灰。
昨今では粉末は危険なので、粒状に加工されたものが人気です。
飛散しにくいし、機械撒きができるので便利に使用できます。

使うなら粒状消石灰を使いましょう。

粒状-消石灰

ところで、この消石灰。
別名水酸化カルシウムという名より、カルシウム資材と思ってはいませんか?

「カルシウムが不足している?消石灰撒いているから大丈夫では?」

ぶぶー!

消石灰はカルシウムですが、カルシウムを補給する肥料ではありません。
肥料袋の裏を見てください。

そこに保証票が添付されていますがそこに書かれているのは

「アルカリ分●●%」

です。

つまり、肥料としては「アルカリ分の保証値」だけなのです。

消石灰や苦土石灰、炭酸カルシウムを撒けば酸度調整効果はありますが、カルシウムの補給にはなりません。

カルシウムの補給は専用のカルシウム肥料を使いましょう。

【使えるカルシウム資材】

一番吸収しやすいカルシウムは乳酸カルシウム
乳酸カルシウム(5水和物)【1kg】【農業用・実験用】吸収のよい良質のカルシウム補給に
その次に吸収しやすいのが酢酸カルシウム
カルシウム海藻エキス【1L】-酢酸カルシウム液肥-
定番の微量要素入りカルシウムエキス
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