[100]放射性物質から農作物を守るカリウム肥料

今回の福島第一原子力発電所事故で環境に飛散している主な放射性物質はヨウ素131、セシウム134、セシウム137です。それぞれの放射性物質の半減期は、ヨウ素131が8日、セシウム134が2年、セシウム137が30年となっています。

半減期とは放射線の放出量が半分になる期間をいいますが、半分になっても一概に安全であるとはいえません。放射線総量が半分になれば基準値以下になることが多いので、一応半減期を基準にするわけです。

ヨウ素131は8日と早期に消滅することから農業ではそれほど問題にはなりません。問題となるのは中期的にセシウム134、そして長期的にはセシウム137です。実際の土壌にもセシウム137とセシウム134がほぼ同量含まれていることが福島県で確認されています。

土壌中の放射性セシウムは農作物へ吸収されますから、この農作物を摂取すると体内に放射性セシウムを取り込むことになります。しかし放射性セシウムはもともと土壌に吸着しやすい性質がありますので、土壌改良材を投入することで農作物への吸収を減らすことが可能です。投入する資材は、古来より使われている炭(粉炭、くん炭)やゼオライト、加賀の薬石「医王石」が適しています。

これらの土壌改良材は放射性セシウムを吸着するのが目的ですが、農作物への吸収を防ぐのに有効なのがカリウム肥料です。

植物は肥料分としてカリウムを取り込む性質がありますが、カリウムが足りないと化学的に似ているセシウムを取り込んでしまいます。しかしカリウムが潤沢に土壌に含まれていれば、セシウムに先立ってカリウムを摂取します。結果的にセシウムの吸収を防ぐことができるわけです。

畑や水田、家庭菜園には、炭やゼオライトなどの吸収性の高い土壌改良材を投入する共に、カリウム肥料を忘れずに与えることで放射性物質の汚染から自衛しましょう。

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