[508]無調整ピートモスのpHは?

無調整ピートモスのpHにつきましてご質問をいただきましたので、少しまとめたいと思います。

無調整ピートモスはその生成の過程で酸性を示します。
pHは約2.5~5.5ほど。

#中性はpH7。それ以下は酸性、それ以上はアルカリ性。

欧州産無調整ピートモス

この性質を利用して、酸性を好む植物の植え込み材料に使われます。

多くの植物は「弱酸性」を好むのですが、なかでもツツジ(躑躅=つつじ)の仲間は酸性土壌を好みます。

例:ブルーベリー、シャクナゲ、サツキ、ツツジ、アザレア、ナツハゼ、クランベリー、カルミア、エリカなど

特にブルーベリーはピートモス自生地に生えているくらい酸性土壌が好きです。
なので、ブルーベリー栽培にはピートモスは欠かせないこととなっております。

ところが、市販のピートモスのpHは意外とあいまいなことが多いのです。
#はっきり言えば信用できない!?

そもそも論になりますが、pH(酸度=水素イオン量)は液体に対する定義です。
ピートモスのような固形物は理論的にはpH計測はできません。

ですが、ピートモスが生成される環境では酸性の液体に浸っておりますので、ピートモスはその液体を含む関係で酸性を示します。

泥炭地から採取され長らく放置された状態ではその酸が抜けてしまいますので酸度は高くなり、中性に近くなってしまいます。

ピートモスを購入するときは湿っているものを買うことが重要です。
ただ、ものによっては雨ざらしになっているので湿っているものもありますので要注意です。
#ホームセンターなどで販売されているものは怪しい

厳密に低いpHを希望する場合は、欧州産6cu品をご検討ください。
開梱していなければメーカー公称値が保証されると思います。
ただし、でかくて重いです。(50kg以上あります)

欧州産無調整ピートモス(粒度:5-20mm・300L)
上記の小分け品です。(公称値保証なし)
ラトビア産【長繊維】 無調整ピートモス(粒度:5-20mm)【14L】
参考規格例(ロットによっては異なることあり。参考値としてください)

名称:ホワイトピート
種類:泥炭
pH:2.5-4.5(EN13037)※無調整
肥料成分:元々含まれる肥料成分(肥料添加はされていません)
N(窒素):8-20 mg/l
P2O5(リン酸):3-7 mg/l
K2O(加里):1-2 mg/l
EC値:100μS/cm(EN13038)
粒度:粗目(5-20mm)
密度:150〜250キロ/m3
原料:ミズゴケSP
分解度:H2-H4
水分:40-60%
有機物:95%以上
灰分:最大で15%
産地:ラトビア

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