[04]ボカシとは?

肥料でよく使う言葉に「ボカシ=ぼかし」というのがあります。これはいったい何者なのでしょう?

「ぼかし」とはその字義のとおり「ぼかす」ことをいいます。輪郭を不鮮明にすることを「ぼかす」といいますが、同じ意味です。肥料となる有機質を微生物によって発酵させ、原形を「ぼかす」ところから「ボカシ肥料」と呼ばれています。

ぼかし肥料 超味源

植物の根は無機態のチッソを吸収します。有機態では吸収できません。したがって有機肥料はそのままでは吸収されず、微生物によって無機態に変えられてから吸収されます。

土の中で微生物による発酵を待っていると時間がかかってしまうので、人工的に有機肥料を発酵させて無機態にします。これがぼかし肥料です。

ボカシ肥料のいいところは、、吸収されやすい無機態チッソとは別に、アミノ酸がたくさん生成されることです。アミノ酸は根からよく吸収します。そして窒素とは別に高い生育促進効果があります。

植物はチッソを栄養源にするために、日光による光合成を行う必要がありますが、アミノ酸はこの光合成がなくても生育促進があります。そのため、冷夏や曇天が続く季節でも、天候に関係なく肥料効果が望めるところが、アミノ酸のいいところなのです。

ボカシ肥料は代表的なものとして、米ヌカ、油カス、骨紛、魚カスなどに微生物資材を加え、総有機質肥料の40%の水で撹拌し、40日ほどかけて醗酵させたアミノ態肥料のことをいいます。

有機肥料は組み合わせるとその効果を増大するとよく言われます。通常の有機肥料にアミノ酸肥料を混ぜて使ってみてはいかがでしょうか。

追記(2014.11.20)

従来は無機質である硝酸まで分解されないと根から吸収されないとされていましたが現在では水溶性タンパク、ペプチド、アミノ酸といった有機物も根から吸収されることがわかっています。
有機肥料→固形タンパク→水溶性タンパク→ペプチド→アミノ酸→アンモニア態→硝酸態

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