[602]てんぷら油も肥料になる
発酵を促進する資材として有名なのが「米ヌカ」。
玄米を精米するときに出るのがヌカ(表皮、胚芽、糠成分)ですが、この時に出るヌカには油分が含まれているので、その油分を絞って取り出したのがコメ油。
#コメ油は健康に良いとされています。
油分を取り除いた残りかすが「脱脂ぬか」です。
脱脂ぬかは油分が抜けているので固まりにくく、保存性良く、虫も付きにくく、酸化もしにくい。
栄養分も残っている。
ということで「脱脂ぬか」が肥料として流通しているというわけです。
でもですね。
肥料として使う場合は、じつは脱脂ぬかより油分を含んだままのヌカのほうが効果が高いのです。
油分があったほうが微生物は断然活動しやすく、肥料としても効果が高い。
そこで、脱脂ぬかに油を加えることで元の米ぬかの効果を再現しようというわけです。
ついでに効果の高いぼかし肥料にしてしまおう!
使うのは使用済みのてんぷら油。
#新しい油はNG。(もったいない)
これを脱脂ぬかに混ぜます。
そしてさらに加えるのは、もみ殻燻炭、ケイカル、草木灰、甘いヨーグルト、水。
これをよく混ぜて密閉ポリ(ジップロックなど)に入れて空気を抜いて嫌気性発酵させます。
すると数か月で発酵ぼかし肥料が出来上がります。
#嫌気性発酵は時間がかかりますが、手間がかからず放置で大丈夫。
《レシピ》
脱脂ぬか:1kg
もみがら燻炭:1L
草木灰:200g(腐敗防止)
ケイカル:200g(微量要素補給)
甘いヨーグルト:50g(乳酸菌補給、糖分補給)※余り物でよい
水:少々
上記をよく混ぜてから、
使用済みのてんぷら油(500cc)を加えます。
#油の量は加減してください。
さらによく混ぜ、ダマがなくなるまで混ぜます。
握ってポロリと崩れるようになればOK。
これをジップロック等の厚手のポリに入れてピッタリ空気を抜いて保管。
嫌気性発酵を狙います。
ポイントは袋の空気を抜くこと。
直射日光には当てないこと。
暗がりに保管し、温度は高いほうが良いです。
1-2か月経って、白カビがびっしり生えていたら成功です。
ほどよいぼかし肥料が出来上がっています。
腐敗臭がしたら残念ながら失敗です。
発酵は難しいのでいろいろチャレンジしてみてください。
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