[413]カキガラ石灰と卵の殻
春から夏にかけて肥料を多くやると、どうしても土壌が酸性に傾きます。
それを矯正するのがこれからの季節といえましょう。
稲株などの残渣分解や田んぼでは消毒を兼ね、消石灰など強力な石灰を使いますが、有機栽培では穏やかに効く炭酸カルシウム(有機石灰)を撒きます。
有機石灰は消石灰と違い「微生物を生かしながら土作り」をします。
有機石灰で人気なのは、まずカキガラ石灰。
海に生息する牡蠣の貝殻です。
牡蠣の産地宮城県からの贈り物です。
次に人気なのが卵の殻です。
これは鶏卵の殻です。
こちらはマヨネーズ大手の会社からの贈り物です。(笑)
成分は同じ炭酸カルシウムですが、効果は微妙に異なります。
《カキガラ》
アルカリ分…50.0%
窒素…0.2%
りん酸…0.15%
加里…0.03%
苦土…0.40%
その他、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、鉄、モリブデン等を微量含有
《卵の殻》
アルカリ分…50.0%
窒素…1.0%
りん酸…1.28%
加里…0.36%
苦土…0.37%
鉄…1.35%
カキガラと卵の殻を比較して際立って違うのが窒素・りん酸・加里の肥料成分量です。
臭いをかぐとわかりますが、カキガラは無機質な臭いですが、卵の殻は有機質な匂いがします。(つまり臭い:)
カキガラは脱塩してから高温熱風で焼成していますので、有機物(たんぱく質)が少ないせいもありますが、卵の殻はいわゆる鶏卵の薄皮(たんぱく質)が混ざっている感じです。
肥料成分が多い分、成長に関する肥効が顕著といえます。
一方で卵の殻には含まれないカキガラの成分が、海のミネラルです。
カキガラに含まれるマンガン、ホウ素、亜鉛、銅、鉄、モリブデン等はこれまた成長に欠かせません。
同じ有機石灰でも、カキガラと卵の殻は結構違いがありますが、これを混合したスーパーな製品「BG土づくり元」があります。
これはカキガラの海のパワーと卵の殻の「いいとこ取り」をした欲張りな製品です。こちらも、お試しになってみる価値はあると思います。
◆カキ殻+卵殻の混合有機石灰【BG土づくり元・20kg】
◆天然かき殻粉末石灰「かきパワー」【20kg】宮城県産
◆卵殻(たまごのから)100%有機石灰質肥料【20kg】