[482]ジャガイモのそうか病の発生を抑える方法

ジャガイモの種芋が出回る季節です。
でも植付はもう少し後になってからが良いです。
通常は2月後半頃~でしょうか。

タネジャガイモ

でも、ジャガイモは去年の掘り忘れたものが、翌年出芽してくるくらいですから、冬の寒さには強いので、今から植え付けてもトンネルや不織布でしのげるかもしれません。

その植付ですが、今年はちょっと手をかけて、品質を上げてみませんか? という話。

ジャガイモの一番の「敵」はそうか病です

そうか病(瘡痂病)は、ジャガイモの表面がかさぶた状になってしまう病害です。※瘡痂=かさぶた
食味や収量には関係ありませんが、見た目が悪いので商品価値が下がり、販売する場合は収益が減ります。

このそうか病ですが、原因は

・栽培中の水分の不足
・土壌がアルカリ性
・連作による特定の病原菌の増殖

この病害、そうか病の発生を抑える方法は

  1. 土壌の酸度を下げる(理想は5.3)
  2. 拮抗する放線菌を増やす
  3. 海藻資材を使う
  4. へアリーベッチまめっこを利用し輪作する

などです。

1.の酸度を下げるは、ダーウィン5000などの酸度を上げないカルシウム資材がよく使われます。
ジャガイモにもカルシウムは必要、しかしアルカリに傾けたくはない。
そんな時に使える資材がダーウィン5000です。
ダーウィン5000はpH4.5。色々使える硫酸カルシウム資材です。

ダーウィン5000

2.の放線菌を増やす方法は、キトサンが効果があります。

そうか病の原因菌は放線菌。悪さをする放線菌ですが、良い働きをする放線菌もいます。要は特定の放線菌が増え過ぎて病害になります。
なので、バランスの良い放線菌群を作ることが大事。
環境改善にキトサン溶液が役立ちます。
キトサン溶液の100倍希釈液に1分ほど浸漬後植え付けることで、耐病性、健全生育が望めます。

キトサン溶液

3.の海藻資材。
そうか病を引き起こす放線菌に対しては、海藻が有効であるという説があります。
海藻は多くのアミノ酸、炭水化物を含み、土壌のバランスを良い状態に保つための必須要素が多量に含まれています。
土壌内バランスが保たれていれば特定の病原菌も抑えられる、というわけです。
おススメはアスコシーグリーン

海藻粉末アスコシーグリーン

4.の輪作による防除はへアリーベッチまめっこを利用した輪作で、そうか病の発生を軽減したという例があります。マメ科の植物は根粒菌の活躍で、土壌環境を改善しますので、それが功を奏したものと思われます。

へアリーベッチまめっこ

なお、かさぶた状になってしまった皮は厚めに剥けばそのまま食べられます。
毒ではありません

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