[577]詰まりにくいアミノ酸液肥はないか?
~詰まりにくいアミノ酸液肥はないか?~
施設栽培農家様からのよくあるご質問です。
品質向上のために有機物の入った液肥(サトウキビのちから水)を使っているが、品質向上には効果があるものの、チューブが詰まって困っている。なにか妙案はないか?
とのこと。
サトウキビのちから水はほんと効果のある液肥です。
しかし、有機物由来のため灌水チューブ詰まりは起こります。
使用後の清水通し等メンテが必須です。
しかしこれが実に面倒。
で何か策はないかとのこと。
アミノ酸入り液肥は有機由来の固形物が混ざっているので、原液は茶色で粘性があり、どろっとしているのが常です。
固形物は水に希釈しても溶けないのでそのまま固形物として残ります。
そしてその固形物に微生物が寄り付き、発酵を始めて粒子として大きくなりチューブつまりの原因となっていきます。
なので、この固形物が無いもの液肥を選べば、チューブ詰まりは激減します。
チューブ詰まりを解消する目的で作られた液肥があります。
住友化学の製品で、住友液肥M441号、住友液肥M862号というのがこれです。
この製品はアミノ酸を加えているにもかかわらず、透明でつまりが生じにくいものとなっております。
◆住友液肥M441号(N4-P4-K1)【20kg】生育初期施用タイプ|アミノ酸入り液肥
◆住友液肥M862号(N8-P6-K2)【20kg】作物育成後期施用タイプ|アミノ酸入り液肥862
ただし、アミノ酸自体有機物ですので、灌水後そのまま放置すると、やはり微生物が寄ってきてコロニーを作り、それがつまりの元となりますので、使用後に清水を流し洗浄することが必須となります。
《ポイント》
・粘性のある有機液肥は必ずチューブ詰まりを起こす
・それを回避するには粘性の無い液肥を使う
・灌水後の清水洗浄は必ず行う