[71]暖地型芝のラージパッチ対策にはキトサン溶液

芝生の管理で一番の悩みはラージパッチなどの病害です。丸くパッチ状に禿げ上がる病害で、日本芝(コウライシバ)、バミューダグラスやセントオーガスチングラスなどの暖地型芝草に春秋2回発生しますが、特に日本芝(高麗芝)に被害が大きい。なぜ春秋2回なのかというと、四季のある日本ではどうしても春と秋に20℃という気温を通過しなければならないから。この気温が病害発生に大きく影響するとされています。

芝

ラージパッチを防ぐには、排水を良くする、窒素肥料を抑える、空気の循環を良くするなどの方法がありますが、やはり殺菌剤を使うのが一般的です。しかし、子供が遊ぶ一般家庭の芝庭ではなるべくなら薬剤を使いたくありませんね。

そんな時、役に立つのがキトサン溶液です。キトサン溶液は酢酸(お酢の原料)にキトサンが溶解している溶液で、その原液は強酸性です。これを水で薄めることで弱酸性になりますが、キトサン溶液希釈液(100倍~200倍)を散布すると土壌をやや酸性に保つことができ、ラージパッチの原因菌を抑えることが可能です。

また、キトサン溶液は、芝の根張りを良くし抵抗力を付けますので、病虫害が出にくくなります。芝、特に西洋芝は管理が大変ですが、その管理の手間を軽くする上でもぜひ試したい資材です。

土壌のpH(ピーエイチ=酸性度)を下げる資材は、窒素肥料では硫安(硫酸アンモニウム)が代表的なものです。ただし硫安は強力な化学肥料なので、使い過ぎないように気をつけましょう。

また、ラージパッチには硫黄も効果的という実験結果(硫黄は酸性なので)もあり、硫黄を含む硫酸カルシウム(ダーウィン5050=硫黄分15.7%、pH4.3)も効果のある肥料です。

一般農業園芸用【キトサン溶液】1リットル[TKE-SG001]
「速効性の葉肥」硫酸アンモニア(硫安)700g
ダーウィン5050【pHを上げずにカルシウムを補給】20kg

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