[185]リビングマルチ「てまいらず」を使ってみては?

春播き、夏播き緑肥「てまいらず」はとても便利なリビングマルチです。
リビングマルチとは「生きているマルチ」の意味。
マルチは畑に畝を作って苗を植えるときに使うポリマルチと同じ意味のマルチです。
ポリマルチの代わりに麦の種子を播いて、その麦草をマルチとして使うというアイデアです。

てまいらず

てまいらず

マルチは雑草を防止し、乾燥や夏の直射日光を和らげます。
また防虫効果もあります。
それと同じことをやってのけるのがリビングマルチ。
「てまいらず」は品種改良してありますが元々は大麦の種子です。

大麦は皆さんご存知のように、秋に播き、小苗のままで冬を越し、春になるとどんどん大きくなって生育し出穂し、夏前には枯れます。

これを春に播くと、夏前に出穂せず、草のままで枯れてくれます。
その性質をうまく利用したリビングマルチが「てまいらず」です。

リビングマルチ「てまいらず」の特徴は?

・敷き藁、マルチ用に使え最後には緑肥にもなる大麦です。
・初期生育が旺盛で、土壌被覆が早いです。
・開張型で地表面をしっかり覆い、表土を守ります。
・キタネグサレセンチュウの密度低減効果があります。
・最後には敷き藁代わりとなり、その後は鋤きこんで緑肥として使用
・廃棄の手間がない=てまいらず(手間要らず)

ほかにも様々な効果が確認されており、これだけでもポリマルチより優れていることがわかります。

◇用例紹介

ネギ栽培…畝間使用/天敵温存によるネギアザミウマ被害軽減と乾燥防止
かぼちゃ…畝間使用/風による子ヅルのよじれ防止
オクラ…畝間使用/乾燥防止、天敵温存でアブラムシ軽減効果
ナガイモ…通路使用/滞水状態の改善と保水効果
果樹園…ぶどう園など果樹園の草生栽培に効果的
その他コンニャクイモの間作、ダイズの混作、かぼちゃの敷藁代替、葉タバコの間作に活躍しています。

使い勝手のよい人気品種「てまいらず」を今シーズンはぜひ使ってみてください。
リビングマルチは枯れ時が異なる品種がありますので、使い分けると便利です。

てまいらず(基本品種)
草種:六条大麦
生育旺盛で土壌被覆が早い。初めて試す場合はこれ!

百万石(早枯れ品種)
草種:二条大麦
てまいらずより1週間ほど枯れるのが早い。主作物との競合が心配な場合に使用。

マルチムギ(遅枯れ品種)
草種:小麦
夏以降も枯れずに被覆効果を期待する場合に適します。初期生育は大麦2品種に比べると遅いので、雑草抑制効果は低いです。

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