[243]耕盤破砕にむく緑肥種子

耕盤破砕とは?

水田は水稲を栽培する上で水を溜める必要があります。
溜めた水が吸い込まれないよう、田んぼの底には耕盤(硬盤ともいう)層があって水を逃がさない構造になっています。

ところがこの耕盤は水を逃がさない代わりに、水はけが悪くなるという面も持っています。

減反政策や、より収益の良い作物に転換するため、田んぼをつぶして畑にしたりビニールハウスを建てたりすることが多くなっている昨今ですが、田んぼを畑にしたときに困るのがこの耕盤です。
雨が降ると水が溜まってしまい、水はけが悪くなり作物が育ちません。

そこでこの耕盤を壊す必要が生じてくるわけです。
これを耕盤破砕といいます。

重機を入れて掘り起こせば一発で解消しますが、工事の手間、そしてお金もかかります。
なんとかうまい方法は無いものか?

そこで登場するのが耕盤破砕に向く緑肥植物です。

耕盤破砕に向く緑肥は根が太く深く生えるのが特長です。
太く長く伸びた根は耕盤を突き破ります。
やがてその緑肥植物は枯れ、耕盤を通過した根も枯れ底に隙間ができます。
これで水はけがよくなるって寸法です。

セスバニア

耕盤破砕に向く緑肥種子

【夏まき】

セスバニアロストアラータ

予約販売開始しています。
春夏播きの緑肥です。硬盤破砕能力が高く、土壌の排水性、通気性を高めます。草丈は3~4m、根は1m以上も深く入り、重粘度質土壌や湿害圃場の改善に効果的です。茎には空中窒素を固定する茎粒が着生する品種です。

ソルガム|スダックス316

水田転換畑の緑肥に適します。転作小麦収穫後の地力増進にお薦め。播種後約2ヶ月で草丈2mに達し、多量の有機物を圃場に還元します。豊富な根群を形成し、サツマイモネコブセンチュウの密度を抑制します。
販売は3月からです。

【秋まき】

ライ麦|ハルミドリ

秋まき緑肥の代表格のライ麦。播種後約2か月で細根は70~80cmに達し、硬盤を破砕します。
春先の出穂が早いため、後作の準備や播種を余裕を持って行えます。
根群が深く入り硬盤破砕、健全生育、果実品質が向上、落葉果樹地帯に推奨です。
現在欠品しています。秋口に販売開始します。

【春、夏、秋まき】

エン麦|ニューオーツ

春、晩夏、秋まきの3季まきができる万能品種です。すきこみやすい細茎品種です。硬盤破砕、線虫抑制、キスジノミハムシ忌避に効果あります。
一年中在庫あります。

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